花嫁さんの幸せのおまじないとして欧米で親しまれている文化に、「サムシング・フォー(Something Four)」というものがあります。結婚式で花嫁さんが身につけると、生涯幸せな結婚生活を送ることができるといわれる4つのアイテムのことを指していて、そのアイテムとは「①サムシング・オールド(Something Old)」「②サムシング・ニュー(Something New)」「③サムシング・ボロウド(Something Borrowed)」「④サムシング・ブルー(Something Blue)」です。
このサムシング・フォーは最近よく聞く言葉になってきているので知っている方も多いですが、具体的に何を指すのかはあまり知られていなかったりします。今回は、結婚式の際に身に着けるオススメアイテムと、演出をおとどけしたいと思います!
1.サムシング・フォーとは?
■①なにかひとつ古いもの(Something Old)
結婚とは家同士のつながり、という考え方は海外でも同じです。祖先、伝統などをあらわし、先祖代々伝わったり、あるいは家族から譲られた宝飾品を当てるのが一般的です。また、母や祖母の結婚衣裳、または結婚衣裳に使われたヴェールやレース、リボンなどの飾りなどを使用することもあります。
■②なにかひとつ新しいもの(Something New)
これから始まるおふたりの新生活を象徴します。新調したものなら何でも良いのですが、一般的には白いものを用意するのが良いとされています。花嫁衣裳の一部である白いサテン製のヒールやグローブなどをこれに当てることが多いようです。
■③なにかひとつ借りたもの(Something Borrowed)
友人や隣人との縁をあらわします。幸せな結婚生活を送っている友人や隣人から持ち物を借りることにより、その幸せにあやかる、という意味合いも含んでいます。先に結婚した友人やいいことがあった人から、ハンカチやアクセサリーを借りる、というのが一般的です。また、結婚式の演出として、既に結婚している友人夫婦からペンを借りて結婚証明書を書く、などもできますね。
■④なにかひとつ青いもの(Something Blue)
青は聖母マリアのシンボルカラーです。処女懐胎された聖母マリアは、純潔の象徴。マリア純潔をあらわす。このサムシング・ブルーは目立たない場所につけるのが良いとされており、白いガーターに青いリボン飾りをつけたものを用意したり、指輪の内側にいれたりするのが一般的です。
2.6ペンスコイン
マザーグースの歌にも登場する銀の6ペンスコイン。花嫁の左足の靴の中に1枚忍ばせておくと、「ふたりはいつまでも豊かに暮らせる」と言われています。6ペンスコインはイギリスで400年に渡って使われてきましたが、残念ながら現在はもう製造されていません。ブライダルグッズを扱うショップなどでヴィンテージのコインを入手できるようです。探してみましょう!
3.アーモンドトラジェ
アーモンドをお砂糖でコーティングしたお菓子、アーモンドトラジェ。ローマの貴族が結婚のお祝いや子供の誕生の際に配ったそうで、今でもそれを真似てプチギフトとしてお渡ししたりします。アーモンドは一つの枝にたくさんの実をつけることから、子孫繁栄の象徴でもあるそう。
4.フラワーシャワーとライスシャワー
挙式を終え、新郎新婦がチャペルから退場する際、フラワーシャワーやライスシャワーを周りのひとから浴びせます。一般的な演出ですが、ただキレイだからやっている、というわけではないのです。フラワーシャワーは、花の香で新郎新婦の周りを清め、幸せをねたむ悪魔から守ってくれます。ライスシャワーは、結婚後の生活が豊かになるように、子孫が末永く繁栄するように、という思いが込められています。
5.(おまけ)ブーケトスの新郎版、ガータートス
日本ではあまり知られていない風習ですが、新郎が花嫁の足からガーターベルトを「手を使わず口だけで」とり、後ろ向きで未婚男性たちの居るところへ投げる、というもの。見事にとった男性は、次に結婚できる人と言われています。ブーケトスの男性版なのですが、ゲストの目の前で新婦の足からガーターベルトをとる、というセクシーな見た目が日本ではちょっと…という理由からか、あまり流行っていません;;
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