婚約指輪といえば、大きな一粒のダイヤモンドを思い浮かべる人が多いと思います。しかし最近では、その他の宝石も合わせてつけるのが定番となってきています。ここで選ぶ基準となるのが、誕生石。誕生石とは、その名の通り自分が生まれた月に対応した宝石のこと。その宝石を身につけることで、加護や幸運を受けられると伝えられています。
誕生石の起源
誕生石の起源は聖書とされており、聖地の城壁を飾る12個の宝石が誕生石として当てはめられたと言われています。やがて、18世紀頃にポーランドの宝石商人によって、世界中に広められました。それ以降も国や地域によってバラバラでしたが、1912年に開催された米国宝石組合大会にて統一。さらに1958年に改訂され、現在の基準となっています。
誕生石の選び方
自分の生まれた月の宝石を付けるのが基本。ですが、月によっては2つ以上誕生石が設定されていることがあります。国や地域での違いを含めるなら、数はもっと多くなります。その場合は、自分の好きなものを選んで付けても良いと言われています。また、特別に願を掛けたい月に対応した石を合わせて身につけることで、石の力を掛け合わせることもできます。
*1月*
■ガーネット(柘榴石)
色は深みのある赤色。ラテン語の「granatus」に由来されていると言われています。そのため豊穣の実りの象徴であり、これまでコツコツと積み重ねてきた努力を、成功へと導くパワーがあります。さらにその深い紅から、良好な信頼関係や深い愛情、絆を表し、特に恋愛成就に効果があるとされています。
ガーネットは真紅が印象的ですが、オレンジやグリーンの色があります。純粋なガーネットほど、褐色を帯びたり紫がかっていきます。原産国はインド、スリランカなど。和名は「鉄礬柘榴石」(てつばんざくろいし)と言います。礬はアルミニウムを示しています。
実はガーネットは赤だけではなく、様々なカラーが存在します!「赤」じゃない色も是非試してみて下さい。
*2月*
■アメジスト(紫水晶)
深い紫色。色が濃いほど上質なものと言われています。愛情を芽生えさせることで真実の愛を守ると伝えられ、知性と勇気を与えてくれると言われています。心に余裕を生まれさせ、洞察力や心の安定も高まります。ヨーロッパでは「素敵な恋人を招く石」と伝えられています。ヒーリング効果も高く、ストレスで疲れた心を癒やしてくれる、万能の石です。
・調和・癒やし・家庭円満・血液浄化の解毒作用
原産国はブラジル、ウルグアイなど。生産量は少ないですが、日本で採れることもあります。
・アメジスト+ピンクオパール=穏やかな気持ちを高め、落ち込みを防ぎます。
・アメジスト+オニキス=精神力を高めます。物事を成功させようとする活力となり、ダイエットなどを成功させると言われています。
*3月*
■アクアマリン(藍玉)
淡い水色。透き通ったものと不透明のものがあります。生命の源である海をイメージさせることから、強い癒やしパワーを持つと言われています。心を穏やかにし、人間関係をスムーズに導いてくれます。恋人同士のケンカを防ぎ、仲直りのキッカケを与えてくれるとか。
また、透き通った碧のイメージから、海の豊穣、航海の安全を保証する石です。名前の由来はそのままの、ラテン語の「水」と「海」を表す「アクア」「マリン」を組み合わせたものです。古代ローマでは月の女神ディアナを象徴する石とも言われ、マリーアントワネットがダイヤと共に愛し、当時の夜会でよくアクセサリーに使われていたことから「夜の女王」という異名も持っています。月の光を受けたアクアマリンが、いっそう美しく輝いたことから付けられたと言われています。原産国はブラジル、ロシアなど。
■コーラル(珊瑚)
特に紅サンゴを指します。ツヤのある赤い色から、生命力を高めると言われています。また、確実な成長、幸福という効能を持っています。サンゴのお守りやアクセサリーを、親から子に贈ると幸せになれるという言い伝えがあります。原産国は世界中。日本でもよく採れ、土佐湾で採れる「血赤珊瑚」が逸品とされています。
■ブラッドストーン
緑がかった黒色に、赤い斑点が浮かんでいる石です。名前は少し怖いですが、ブラッドストーンに象徴される言葉は優しく、相手のことを想う、献身という意味を持っています。血潮のイメージから、くじけない心、逆境に負けない精神力を与えてくれると言われています。原産国はインドやオーストラリアなど。
*4月*
■ダイヤモンド(金剛石)
言わずと知れた、婚約指輪の宝石として定番の石。誕生石として見た場合は、強力に未来を切り開いていく力を与えます。また、カットされたダイヤモンドは強いエネルギーを持ちます。状況によって良いエネルギーにも、悪いエネルギーにも変化します。象徴はその硬さから、絆、良好な人間関係、確実な財産。ピンクのダイヤモンドは喜び、黒いダイヤモンドは悪い気を祓うと言われています。
原産国はアフリカ。オーストラリアでは、ファンシーダイヤモンドという色つきのダイヤモンドが採掘されています。
■水晶
透き通った透明な石。パワーストーンとして定番の石。クオーツとも言われ、太古からアクセサリーとして用いられていました。日常生活はもちろん、祈祷や儀式など、神聖な行事にも使われてきた特別な石です。象徴は調和、強化、浄化。マイナスのエネルギーを消し、生命力を活性化させてくれると言われています。また、完全に透明な水晶は、進む道を明確にし、夢を叶えてくれます。主要産地はブラジル。ヒマラヤで採れたものは、特にエネルギーが高いそうです。
【実例】誕生石をリングに♡♡
手作りの婚約指輪。よく見ると真ん中にはハート型のダイヤモンド。左右にはお二人の誕生石を加えています。他にもリングの裏にこっそりお互いの誕生石を加えたり、お子様が生まれたら誕生石を加えたり、アレンジは無限!
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