140人分のビュッフェはなんと破棄寸前の食材で作られたものだった!
1歳の子どもをすでにもうけているシェリーさんとジェームズさんは、普通の結婚式では考えられないユニークなアイデアを2人の結婚式に取り入れることに。それはなんと、破棄寸前の食材を使って140人分の招待客の食事を提供しようというものでした。
2人が応援を頼んだのはイギリスで食品破棄問題の解決を目指すことを目的としたチャリティ団体『The Real Junk Food Project(以下TRJFP)』。同団体はスーパーやファーストフードチェーン店などから破棄された食材を仕入れ、その食材を使った食事を提供するカフェを運営したり、低所得者向けに安い価格で商品を提供、譲渡したりしています。ちなみに彼らが運営するカフェで提供される食事は実際に食事をした人たちが価格を決めることができる仕組みになっていて、同じメニューに10ポンド(約1450円)支払う人もいれば2ポンド(約290円)支払う人も。カフェのシェフやウェイターたちはすべてボランティアで賄われていて、売上金は店舗の賃料や今後のイベントへの積立金となっています。
結婚式の計画を立てる前に、TRJFPの活動について聞いたことがあったシェリーさんとジェームズさんは、自分たちの結婚式にユニークなアイデアを取り入れたいと思いさっそく設立者にコンタクトを取り、シェフやスタッフたちに会いにいくことに。そこで彼らが作る料理を堪能し、そのクリエイティブさや才能に感激したことが後押しとなり、実際に2人の結婚式の招待客140人分の食事を作ってもらうことにしたのです。
バラエティ豊かなメニューに招待客も大満足
破棄寸前の食材を調達するということは、毎日決まった量を仕入れることができるわけではありません。しかしこれが功を奏し、シェリーさんとジェームズさんの結婚式の食事のメニューはバラティー豊かに! お肉やお魚はもちろん、ベジタリアンやヴィーガンに対応した食事、デザートまで含めた140人分の食事の費用はなんと840ポンド(約12万1800円)。
そして招待客が食事を楽しんだそのあとに、2人はすべての食事が破棄寸前の食材から作られたものだったことを発表すると、招待客はみんなとてもポジティブな意味で驚愕! シェリーさんとジェームズさんのもう一つの狙いであった、TRJFPの活動の認知度を上げることにも成功し、招待客はみんな同団体について興味を持ってくれたそうですよ。
人とは違ったユニークな結婚式をしたいと考えたときに、こういった形で主役の2人はもちろん参加者全員の思い出に残る方法もおもしろいですね。日本ではまだこういった取り組みはなかなか進んでいませんが、今後入ってくることを願いましょう。
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